たまには装丁で本を楽しんでみよう~『ノルウェイの森』編~

たまには装丁で本を楽しんでみよう~『ノルウェイの森』編~

皆さん、本屋さんで本を選ぶとき、どうやって選んでいますか?
作者の名前、帯の言葉、ランキング、書店員さんのポップ…いろいろなものが目に入ると思います。
 

では質問を変えましょう。今まで読んだ本のなかでパッと思いつく本の表紙はありますか?
もしくは、お気に入りの本の表紙(装丁)をすぐに思い出すことができますか?
本のなかで一番大きな面積を誇るはずなのに、意外と印象に残っていない…という人が多いのではないでしょうか。


 

そんななか、かつて装丁が話題となり大ベストセラーとなった異色の本があります。
それは村上春樹を一躍国民的作家に押し上げた『ノルウェイの森』。


 

この赤と緑のヴィヴィットな装丁は、ちょうどクリスマス時期に発売されたことからプレゼントとして選ばれたり
それまでなかなか男性作家ものに手を伸ばさなかった若い女性がポップな装丁に目を奪われ手に取ったり…と
まさに装丁の力も借り(小説自体の良さは言わずもがな)ベストセラーへと駆け上がったのです。
 

しかし、当時の編集者は「こんな派手な装丁では売れない」と危惧したといいます。
実はこの装丁は著者である村上春樹自身が選んでおり、理由については『特に意味はない』とコメントしています。
 

でも、そこに隠された意味を見つけたい、というのがやっぱりファン心理。
この小説を読んだ後にもう一度この色に注目してみると、村上自身がつけた「100%の恋愛小説」という帯から連想される赤、とか
小説のなかのキーパーソンである「緑」、いやいや主人公の思い出深い「ビリヤード台」も緑だな…と
いろいろと妄想を膨らませるのも楽しいものです。
 

ちなみにこちらは同じ『ノルウェイの森』の海外翻訳版の装丁です。国によって捉え方が違うのもおもしろいですね。


 

ぜひ皆さんもお気に入りの小説の装丁をもう一度見返して、妄想を膨らませてみてください。
そして、次本屋さんにいったら装丁にも注目して本を選んでみてくださいね。
 

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