101匹わんちゃんに隠されたメッセージとは

101匹わんちゃんに隠されたメッセージとは

こんにちは、ライターのnatsumiです。

今月のIROZAのテーマが”GALA(柄)”ということで、何について書こうかと考えた。柄に魅せられた人物、こだわった人物というのは割とぱっぱと思いつくもので、草間彌生のドット、梅図かずおの赤白ボーダー、チェッカーズやバーバリー、ヴィヴィアンウエストウッドのチェックなど沢山の候補が浮かんだ。どれも、面白そうだけれどあと一押しが足りなくてピンと来なかった。

記事ネタを決めかねていたある日、大阪へ行った友人におみやげをもらった。

大阪と言えばヒョウ柄のおばはんたち

 ↓

アニマル柄で面白いネタないかな

 ↓

あ、クルエラにしよう!!

 
瞬間的にそんな思考が巡った。ということで今回の題材は101匹わんちゃんの悪役、アニマル柄マニアのクルエラ!!

 

誰もが一度は見た事があるであろう、101匹わんちゃんシリーズ。皆さんお忘れかもしれないが、彼女の職業は有名なファッションデザイナー。毛皮が好きすぎて誰も持っていない毛皮が欲しいという欲求から、ダルメシアンでコートを作ろうと思い、何としてでもそれを実現させるべく破天荒でめちゃくちゃな行動に出てしまうというキャラクター。




そんなクルエラ、実はかなりおしゃれ。ファッショニスタ。リアルファーホリックな彼女はアニマル柄をよく身につけている。動物を犠牲にして生まれる毛皮は希少価値が高く、高価なためステータスとなり、本物の毛皮のアニマル柄は、それはそれはゴージャスでリッチだ。実際、現実社会でもその魅力にハマってしまうセレブは沢山いるのは事実。一方、ここ数年ファッション界では動物保護の観点からフェイクファーが推奨される流れが強い。


また、最近あるビジネスが話題になり、賛否両論を生んでいる。”動物を殺さずに毛皮を作る”という活動だ。事故死した動物などがいるとその活動家に連絡が入り、回収に向かうという仕組みになっていて、そうすれば動物の死を無駄にしなくて済むという主張らしい。回収した動物でオーダーメイドの服やバッグや靴、グローブやネックウォーマーなどアクセサリを制作する彼女の元には予約が殺到していると言うが、どれだけ予約が入っても事故死した動物がいない限り一生作れないオーダーのため、いつ完成させられるか分からないという。

……どうなのだろう? 確かに実際に動物に手を下している訳ではないが、死を待ちわびているともとれる”予約の殺到”はいかがなものかと思う。反対派の意見には、”事故死した動物”と死因が明確にされていると、”死”を意識してしまうから気持ち悪いとか、逆に残酷だとか、そういう類いのものがあったが、何を言っているんだ。どっちにしろ死んだ動物を身につけるという残酷な行為に変わりはないし、死を意識せず着用してしまう事の方がむしろ問題だ。売り上げを寄付するでもなく、良い活動をしていますという姿勢のこのビジネス、個人的には応援する気になれずにいる。本当に事故で亡くなった動物なのか、買い手はどうやって知るのだろう。そのうちビジネス思考が強まれば、殺された動物が混ざってきてもおかしくないだろうし……。

こういった時代の流れを読んだのかは知らないが、101匹わんちゃんは”動物保護”のメッセージが込められている。また、子犬たちを助けようとする家族愛や犬たちの仲間意識も実に微笑ましいストーリー。それと対比して描かれるクルエラの狂ったような表情や自己中心的な行動。幼い頃に観た時は子犬がかわいいーとか、逃げろー逃げろーと応援したりとか、無邪気に楽しんでいたが、よく考えればとても恐ろしい人間の残酷さを描いていたのだと今になって気付く。寒さをしのぐ手段として止む負えず毛皮を身につけていた昔ならまだしも、他にいくらでも防寒対策手段があり、またフェイクファーの技術も申し分ない現代、動物を犠牲にしてまで欲求を満たす人間は、被害にあう動物たちにとってはみな同じ”クルエラ”として映っている事だろう。

動物との共存が大きな課題となっている現代、動物保護に配慮した展開がファッション界の未来には必要とされている。

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